観葉植物初心者にもオススメ!ポトスの育て方と増やし方

空間をオシャレに演出してくれるポトスは、丈夫で管理がしやすく初心者の方にもおすすめの観葉植物です。またポトスは育てるだけでなく、挿し木で増やすことができるので、空間作りの選択肢が広がります。ポトスの育て方や増やし方を見ていきましょう。

観葉植物ポトスの基本

観葉植物の鉢植え

観葉植物を育てる際に、原産地や特徴を知ることはとても大切です。なぜなら、原産地の気候に近い環境や、特徴を活かした環境を用意することで観葉植物が元気に育ってくれるからです。 まずは、ポトスがどんな特徴を持った観葉植物なのか見ていきましょう。

ポトスってどんな観葉植物

ポトスは東南アジアやソロモン諸島など暖かい地域を原産地とする、サトイモ科ハブカズラ属の多年草の植物です。 ポトス属という種類もあるのですが、実はポトスは属しておらず、かつて分類されていたことの名残で「ポトス」と呼ばれ続けています。ちょっと不思議な感じがしますね!

吊り鉢で育成されているポトスを見たことがある方も多いと思いますが、ポトスは自生地では他の樹木に着生して育つ植物です。暑さに強いのが特徴ですが、寒さには弱く、8℃以下になると休眠状態になります。日本で冬を越させる場合には注意が必要ですね。

ポトスの種類

10品種ほどあるといわれているポトスの代表的な品種をご紹介します。

ゴールデンポトス

「ポトス」と聞いて思い浮かぶのが、ゴールデンポトスでしょう。白い斑模様を楽しむことができます。 ハート形の葉が可愛らしく、ハイドロカルチャーで育てて卓上に飾るのも人気です。

ライムポトス

明るい黄緑色の葉が空間をフレッシュに演出してくれるライムポトスは、斑がない品種です。 ゴールデンポトスと同じく、育てやすいミニサイズの観葉植物として人気です。

ポトス テルノシャングリラ

生えたばかりの芽のような、上向きのくしゃっとした葉が印象的なデザイン性が高い品種です。 乾燥に強く、お手入れに手がかかりません。

ポトス マーブルクイーン

別名「オウゴンカズラ」とも呼ばれるポトス マーブルクイーンは斑入りのカラーリーフが人気の品種です。 ゴールデンポトスやライムポトスに比べると寒さに弱い特徴があるので、やや上級者向けの観葉植物です。

ポトス パーフェクトグリーン

その名の通り、濃い緑一色の品種です。ゴールデンポトスと同じく生長が早い特徴があります。 ポトスの中でも特に日陰に強いので置く場所を選ばず、初心者向けのポトスといえそうです

ポトス エンジョイ

斑の葉が美しいポトス エンジョイは少し高価なポトスです。 コンパクトな葉で、スタイリッシュな空間を演出してくれます。こちらもゴールデンポトスと同じく育てやすい品種です。

基本の観葉植物、ポトスの育て方

窓際の観葉植物

ゴールデンポトスやライムポトスなど育てやすい品種の多いポトスは、基本の観葉植物といえる存在です。 どのようなお世話が必要か、見ていきましょう。

ポトスの特徴、登坂性を活かそう

自生している場合では他の樹木に着生して育っていくことからもわかるように、ポトスは支柱を立てると、その支柱に巻き付いて上に向かって育っていきます。 この場合、たくさん光合成をしようとして葉がどんどん大きくなります。

逆に、地面に這っているような、下に向かって伸びていく匍匐性(ほふくせい)も持っており、別の木を探して下へ下へと伸びていきます。この場合は、葉が小さくなります。

どちらの特徴もインテリアのポイントになるので、置く場所によって登坂性、匍匐性のどちらかを活かしてみましょう。

直射日光に注意!ポトスの置き場所はどこが良い?

ポトスは日当たりの良い場所でよく育ちますが、直射日光に当たると葉焼けを起こしてしまいます。レース越しに太陽の光が届く場所が理想的です。

耐陰性があるので、室内の太陽の光が届かない場所でも育てることができます。暖房やエアコンの風が直接当たる場所はポトスを痛めてしまいますので、注意してください。

水は表面が乾いたらたっぷりと

水をあげるときはたっぷりと、というのがポイントですが、ポトスは寒さに弱いので暖かい時期と寒い時期では水やりの間隔が変わります

春から秋は生長期なので、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげてください。 秋の終わりから冬の気温が10℃以下になるときは、ポトスは休眠期に入り、水をあまり必要としなくなります。 表面の土が乾いてから2~3日後に水をあげてください。

葉に霧吹きで水をあげる葉水は、毎日一回は行いましょう。 ポトスについてしまうハダニやアブラムシといった害虫の予防にもなります。

ポトスの土や肥料は?

土は水はけのよい土を使いましょう。水はけの悪い土は根腐れの原因になります。 コバエの発生が心配な方は、土の表面に腐葉土などを利用せず、化粧砂などの無機質の用土を使うことで対策になります。

肥料はあげなくても大丈夫ですが、生長を早めたい場合には生長期の春から秋にあげます。 初心者でも使いやすい液肥を10日に1回程度あげましょう。

ポトスを挿し木で増やす方法

小さな観葉植物

ぐんぐん生長がするポトスは挿し木で増やすこともできます。小さなポトスをテーブルやキッチンにちょっと飾るのもおしゃれですよね! それでは早速、挿し木の方法をみていきましょう。

挿し木にオススメの時期は?

観葉植物の植え替えや挿し木は、おおむね生長期の暖かい時期に行います。ポトスの挿し木も5~9月の暖かい時期に行うのがオススメです。 生長期は根もぐんぐん生長するので、挿し木に向いている時期といえます。

土に挿し木をして増やす

ポトスは生命力が強く、土でも水でも挿し木ができます。まずは土に挿し木をして増やす方法を見ていきましょう。

・挿し穂 まず準備するのは切れ味の良い剪定ばさみです。切れ味の悪いはさみを使うと、切った時に水を吸い上げる管をつぶしてしまい、挿し穂がうまく育ちません。 ポトスの場合10cmほどあれば十分なので、株元から2~3節で切ってください。 挿し穂を作るときは、気根と呼ばれる黒い根と葉を少なくとも1つ以上残すことが大切です。これは、根からの給水と葉からの水分の蒸散のバランスをとるためです。

・土 挿し木をするときは、肥料が含まれていない新しい土を用意します。根が生えたばかりの挿し穂にとって肥料は負担になってしまうことや、古い土には雑菌が繁殖している可能性があるためです。挿し穂にダメージを与えないように、川砂、鹿沼土、バーミキュライトなどの新しい土がいいでしょう。 1~2カ月して芽が出たら、根が生えたというタイミングなので、植え替えます。初めての方は、土は市販の観葉植物の培養土が使いやすいでしょう。植え替えに慣れている方は赤玉土や腐葉土などをブレンドしたものを使ってみましょう。

挿し穂と土が準備ができたら、実作業です!

まずは、土にたっぷり水を吸わせておきます。根が生えてくるまでの土の役割は、水分をためることと、挿し穂が動いて傷まないように安定させることです。

土を十分湿らせたら、気根が土に埋まるようにして挿し穂を植えます。気根が表面に出ていると吸水できないので、しっかりと埋まっていることを確認してください。

1~2カ月後には新芽が出るでしょう。新芽が出ると根が生えた合図なので、定植用の土に植え替えします

水耕栽培の挿し木で増やす

次に水耕栽培の方法を見ていきましょう。成功率が高いといわれているので、初めての方は水耕栽培から始めたほうが良いかもしれません

土で挿し木をする場合と同じように挿し穂を用意したら、水に挿しておくだけで完了です!吸水できるようにしっかりと気根が水に浸かっていることを確認してくださいね。発根剤を使ってもよいでしょう。

水耕栽培のポイントは、毎日水を替えることです。気温が高い場所は特に水が腐りやすいので毎日、気温があまり高くない場所でも2~3日に一度水を替えましょう。 根が生えてきたら定植用の土に植え替えることもできますが、オシャレな瓶や、コップを使って水耕栽培で育てていくのも楽しそうですね。

ポトスを挿し木した後の注意点

挿し木後の注意点を守ることで挿し木がより成功しやすくなります。

・新芽が生えたら肥料をあげる 新芽を安定させるために、新芽が生えたら2週間に一度程度、液体の化成肥料をあげましょう。 枯れてしまう原因になるので、肥料のあげすぎには注意してください。また、根に直接肥料がかからないようにしましょう。

・直射日光を避ける 自生しているポトスは他の木に着生しているので、日陰でも育つことができる植物です。直射日光は葉焼けを起こす原因になるので避けてください。挿し木後はポトスも体力を消費しているので、カーテン越しに太陽の光が当たるような場所で育てましょう

まとめ

ポトスは上に向かっても下に向かっても生長していく植物なので、どこに飾るかによって生長させる方向を変えるのも楽しみの一つになりそうです。 生命力が強く挿し木で増やすこともできるので、キッチンなどに少し緑が欲しいところにはコップなどを使って水耕栽培で増やしていくのもよいでしょう。 乾燥には強い品種ですので、土で育てていく場合には水のあげすぎに注意が必要です。少し水やりを忘れたくらいでは、あまり大きな問題にはならないでしょうから、しっかりと土が乾いたことを確認してからたっぷりとお水をあげましょう。

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